LINE WORKSのCMで「原因はケブカシバンムシ」と判明したらなぜ「問題なし」なのかわかってないヒト←
ドラマ「バイプレイヤーズ」での「LINEの使い方を嬉しそうに教わる大杉漣」の演技が強烈で全国のおじさん萌え女子の萌えツボ押しまくった凄腕ツボマッサージ師の大杉漣さん。
あのドラマですっかりおじさん+LINE=大杉漣のイメージが固定した感がありますが、そんな大杉漣さんをCMに起用したのが、ビジネス用LINE「LINE WORKS」です。
漣さん萌えすなぁー♪
ところでそのCMで気になったのが「ケブカシバンムシ」です。
よく考えたら意味不明のCM。
CMのストーリーが、タクシー移動中の大杉漣さんがLINE WORKS見てて。別な現場からの「建材に穴があいている」という報告に他メンバーが騒然となる中、我らが漣部長は写真を要求、写真を見た瞬間「これはケブカシバンムシだ!」と原因特定、そんで「解決だぁー!」ってなるんですが。
これって…どういう解決なんだろう…(´・_・`)←わかってない
〈ケブカシバンムシ〉
内側から食べシバンムシが食べつくしてしまった木材は中身のないスカスカな木材となってしまい、使い物にならない。
死神の使い?死を呼ぶ害虫「シバンムシ」 : 意外と知らない害虫たちの生態「さらば害虫」
加害材の表面には直径約2.5~4.5mmの円形で大小様々な脱出孔が空けられ、材の中には粒状の糞が充満しています。
文化財の害虫と対策について| 防虫コンサルタントの奥村防蟲科学(株)
発生源を突き止めることが何よりも大事な作業になります。そして突き止めたら発生源付近を駆除・清掃してください。
この虫は何でしょうか?昨日から大量発生していてもうたまり... - Yahoo!知恵袋
…多分これ、建築現場で発生したわけじゃなくて、購入した建材ですよね。ということはまあ、ちゃんとした建材を新たに入手するためにスケジュールがちょい遅れるとか、そういうわけで緊急事態ではない、ってことかな…。でもそれだったら、最初から「原因わからんけどちゃんとした建材くれよ」って入手先に文句いうだけのことで、最初からチーム全員集まる必要なんて、ないんじゃなかろうか、と。
教えて!エロい人!
どこの部長さんですか(´・_・`)
そもそも、大杉漣部長が、何の会社の部長さんなのかわかりません。
雰囲気でなんとなく「建築会社の部長さんで、建築現場から建物に使う建材に穴が開いている!と報告を受けた」とは、読み取れるわけですが。
しかし「建材を扱う会社」って可能性もあるわけです…っと、しかしもしそうなら建材そのものが会社の生命線ですから、それを保管している倉庫内からの報告だったら、原因わかってもこんなのんびりしてられないわけですんで、この線はないなー。
というわけで、やはり、建築会社でのハナシとして先に進みます。
検品時の場合
もし私が建築現場の担当者で、現場で建材の不備を見つけたら…?ま、確かに部長にすぐ報告!ってなりますよね。
タイミング、が一番の問題です。まず、現場に搬入されたときには必ず、検品をするハズです。検品時に穴を発見した場合なら3つのケースが考えられます。
1. 購入先から直接搬入の場合
2. 購入後他社倉庫に保管の場合
3. 購入後自社倉庫に保管の場合
1と2の場合、前回記事にも書きましたが他社の不備であり他社に文句を言えば終わりです。原因究明なんてその会社に勝手にやらせりゃいいでしょう。とっととマトモな建材替わりに持ってこい!と漣部長が相手先担当者を一喝すればめでたし、めでたしです。
3の場合は深刻です。原因はケブカシバンムシ、とわかったところでグズグズしてたら倉庫内で他の建材まで全滅する可能性もあるから一刻も早く人をかき集めて駆除の算段をすべきです。その場合は漣部長、スタンプでガッツポーズとってる場合じゃないです(´・_・`)
検品後の場合
検品後、現場に保管しておいた建材に穴が見つかった。このタイミングの場合は、2つのケースが考えられます。
1. 検品の不備で穴の開いた建材を見逃していた
2. 現場で穴が空いた
まずは1なのか2なのかの切り分けから、でしょうね。しかし切り分けに時間がかかりそうなら両方の線で調査、となるかもです。こうなると、さすがに調査だけでそれなりの頭数は欲しいところ、まあ、空いてるチームメンバー全員召集!ってなるでしょうね。
しかし2のケースであればやはり原因の如何を問わず現場に飛んで対策せざるを得ないのですから、原因がわかったからといってそれだけで即「全員集める必要は?」「ありませーーーん!(≧∀≦)」とはならないハズです。
漣部長、シンゴジラで「聞いてないぞ?!」と言った時みたいな素っ頓狂な顔で「ケブカシバンムシだ…ッ!」のひとことで片づけてる場合じゃないです(´・_・`)
調査の目的がズレている。
ここまでのストーリーを見れば、部長に報告!調査のため全員召集!こんなとき、LINEをビジネスに使えるってホント助かるよね!という展開には、ムリはないと思います。
問題はやはり結末です。調査の目的が原因究明なら「あ、虫が原因かあ。間違いないなコレ。これ以上の調査は不要だな」で終わるのは、正しいストーリー展開です。
しかしここまで見てきたように、調査の目的はまず、ケースの切り分けであることが正しい。特に現場保管の建材に穴が空いていた場合の、検品の不備なのかどうかの切り分け。ここで、以後の対応の力点が変わってきます。
「わかったぞ…コレは検品の不備だ!検品時に、穴が開いていたのを見逃していたんだ!」
「なるほど!」
「すぐに私が納入業者に文句を言って新しい建材を持ってこさせる。全員集める必要は?」
「ありませーーーん!(≧∀≦)」
なら、わかるんですけど。短い時間でわかりやすくハナシを終わらすためとはいえ、原因判明でめでたしめでたし、というのは、どうもピントがズレた対応にしか思えません。
なので結論
「こんなピントのズレた建築会社は、きっと数年内に倒産するにちがいない」
以上となっております「以上となるな!((((;゚Д゚)))))))」