坂上忍さん飲酒運転事故・現行犯逮捕に思うこと。

 

坂上忍さん飲酒運転事故・現行犯逮捕という事件をきっかけに、飲酒運転についてあれこれ考えたことを書いてみます。特に事件について掘り下げるというわけでもなく、飲酒運転に対する広範囲なただの雑感です。

千鳥足で逃走する坂上忍さん。

1995年1月14日の深夜1時30分、川野太郎宅でのパーティーから日産・プレジデントで帰宅途中、飲酒運転のあげくのはて世田谷区内の道路脇の電柱に激突。コンクリートの電柱を根元から折るという器物損壊事件を起こした。物凄い音にびっくりした近所の人々が出て来て見守る中、坂上は車中から一旦姿を見せたが、一目で泥酔状態と判る千鳥足(蛇足ながら軽度のO脚である)であった。それにもかかわらず、大破した車に再び乗り込んで逃走を図ったため、駆けつけたパトカーに追跡され約20分後に酒気帯び運転で警視庁北沢警察署に現行犯逮捕された。このとき坂上の自動車には女優の山本未来が同乗しており、恋愛スキャンダルとなった。
坂上忍 - Wikipedia

1995年に起きたこの事件を最近たまたまwikipediaで知ったことがきっかけで、私の心に、激しい怒りが湧きました。

あくまでも個人的な話ですが、私、個人的に飲酒運転だけはどうしても許せないのです。飲酒運転事故で家族をなくした人たちも、いっぱいテレビ見てるわけですので、いくら1995年という昔の行状だからいって、いやー、やんちゃでしたねー。の一言ですませてテレビに毎日のように顔を出してはふんぞりかえって大御所コメント発しているのは、ご本人がどうとかではなくそれをさせている周りの意識の軽さ、テレビ人たちの奢り、いかがなものかと思います。

ま、それはあくまでも個人的なコトです。おいといて次に進みます。

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修羅の国・福岡の現状から考えること

福岡では未だに、飲酒運転という許すまじ犯罪の報道が絶えません。それを、いつも苦々しく見ています。

ところが、よく見ていると、昔とは若干ちがったパターンが見られます。

「朝方事故を起こした」「朝方捕まった」というパターンが多いのです。

これはどういうことでしょうか。いくら修羅の国とはいえ、これだけ全国的に飲酒運転を許すな!という声が満ちていて、いくら修羅の国とはいえ官公庁や大企業の職員では懲戒、という話もよく聞きます。運転代行サービスなども普及してきました。さすがに、それでも俺は飲み会にクルマで来てムチャ飲みしてべろんべろんになってそのまま運転して帰るぜ!という極悪人は、減ってはきているハズなのです。「いるけどな(´・_・`)」

ところが「飲み会終わったあと、クルマの中でちょっと寝てから運転」というパターンで事故または捕まる。これが増えているのです。要するに本人は酔いを覚ましたつもりなのです。ここでやはり、意識が低い。怒りのついでにもう少しキツい言い方をさせていただけば、要するにバカ

個人差はあっても、ある程度の量飲酒してすぐに寝て、4、5時間後に起きても安全運転に十分な空間把握能力、危機察知能力、反射能力の回復は得られません。この事実が、まだよく啓蒙されていないのだと思います。

例えば深夜までお酒を飲んでいて、3~4単位のアルコールが体内に残っている場合、アルコールが身体から抜けるまでには約9~13時間かかると考えられ、翌日の午前中はお酒が抜けていないことになります。
飲酒運転防止 −公益社団法人アルコール健康医学協会−


昭和の時代、日本以外も意識は低かった

バブルの頃、外国人による日本語弁論大会という番組がヒットしました。経済大国となった日本は国際社会で一流国として認められたくて必死で、なので欧米人たちのダメ出しを聞きいれて少しでもレベルアップしようという風潮でした。

そんな当時の欧米人たちの弁論の中に
「日本は飲酒運転に厳しすぎる」
というのがありました。

欧米は日本より一足先にクルマ社会となりました。なのでまず、みんなパーティーにクルマで行くというのです。んで、子どもじゃあるまいし。パーティーに行って、お酒を飲まないわけがないでしょ?というのです。

現代の常識から考えるとそういう問題じゃねえだろ、と思いますが、つまりその時代日本外国関係なく、飲酒が運転能力に与える決定的な悪影響という、科学的事実が知られていなかった。昭和なんて原始時代も同然ですね。

んで、…わかりますでしょうか、1995年初頭といえばまだ部分的にバブルの残り香があった時代です。坂上さんに限らずバブルの日本人はみな素直に欧米人の教えを実践してパーティーで飲酒してクルマで帰っていたのです「いや、ちがうと思うな(´・_・`)」


「ワインはお酒じゃない」

では現在の欧米はどうなっているかというと。

まさかの死刑も!?世界の飲酒運転の罰則について

日本より基準値は緩いもののそれはリンク先の説明にもあるように体質のちがいという問題があるから日本が厳しいだけで。そして基準値超えた場合の罰則はやはり厳罰化の傾向があるようです。

一方で、こんな情報も。

海外って飲酒運転OKなの? - 海外と言っても広いですけどね・・・国や州によりま... - Yahoo!知恵袋

ヨーロピアンにとってワインはお酒ではないんだ、と言われるともはや「欧米か!」以外の適切なツッコミが見当たらなくなりますね。ワインだろうがなんだろうが血中アルコール濃度が一定値を越えれば欧米でも捕まりますし捕まればそれなりの罰則がありますし。何より、運転能力は必ず低下します。


モラルの向上より知識の向上を

ワインはお酒じゃない、は科学的には全く無意味ですがそれが未だにある程度常識としてまかり通っているのかもしれません。

また修羅の国の話に戻りますが、昔の人はよく「ガソリンを入れる」と行ってました。運転前の飲酒の隠語です。

例えば夜、仕事が終わって疲れているときに長距離運転しなければならない。こんなときはまず、ガソリンを入れるのです。クルマにガソリンを入れたあと

「よし!日本酒一杯飲んで行くか!クルマにはガソリン入れた!オレには酒を入れなきゃ!」

…あー、この書き方だと伝わらんかな(´・_・`)お酒を飲むことで気持ちが良くなると、一時的に体が活性化したように錯覚しませんかね?要は今でいうとエナジードリンク感覚で「お酒飲んでエネルギーを入れるぞ」って思っていたわけです。

ワインはお酒じゃない、と思っている人も。長距離運転前にお酒で疲れを吹っ飛ばさなきゃ、と思っている人も。深酒したから少し寝てから運転しよう、と思っている人も。別に公序良俗を乱そうなんて、思っていないわけです。その人たちにいくらマナー向上を訴えたところで、単に自分が信じてる間違ったバカな行動を繰り返すだけです。

マナー向上や厳罰化を訴える前に、啓蒙すべきことが、いっぱいあるんです。ワインはお酒じゃないと言い張るバカへ。ワインはお酒です。運転前にお酒を飲んで疲労回復しようとするバカへ。お酒を飲んでも疲労は回復しません。少し寝て酔いを覚ましてから運転しようと考えるバカへ。ちょっと寝ただけではアルコールは分解されません。

そしてなにより、コレをわかってください。

バカは醜い。
バカはみっともない。

ね、坂上さん。「なんでそこでその名前を出すんですか!」「それだけ怒ってるんです!(´・_・`)」

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