元ブラック企業の面接官が教える「ブラック人材の採用ポイント」

 

前回記事でブラック企業について書いた続きです。

実はホワイト企業に来る優秀な人材なんて元々精神論が必要ないのです。ブラック企業にくる人材は多くは精神論を叩き込まないと仕事にならない、というのも”不都合な真実”なのです。
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就職氷河期には、この点で大きなミスマッチが起こっていたのです。本来ホワイト企業に入るべき優秀な人材がブラック企業に入らざるを得なくなり、結果、精神論が必要ないどころかむしろ害悪な優秀な人材に延々と精神論を叩き込むという膨大なムダが生まれたのです。

優秀な人材”にも色々定義がございましょうがビジネスで結果を叩き出せるのはやはり合理性のかたまりみたいな人間でしょうから、精神論とは水と油なハズです。そういう人材の多くは挫折し、生き残った人は逆に精神論のモンスターみたいになっていくのです。

これは、失われた20年における隠れた大きな損失のひとつだと考えます。

ところでみなさんはスケバン刑事」というマンガをご存知でしょうか。

ブラック企業にいるとなんでもやらされます。なんでエンジニアの私が中途採用の面接官なんかを。とぶつくさ文句言いながらも実は、この仕事ひそかに楽しみでした。

面接で重視したのは、履歴書です。スケバン刑事というマンガに、麻宮サキが沼さんの履歴書を見るシーンがあります。それまでの人生で履歴書なんか見る機会どころかそれ何食べ物?状態だった彼女が履歴書というものをはじめて読んで、ほとほと感心したという表情で言うのです。
「驚いたぜ…履歴書ってやつは、人生そのものだな」

履歴書というとすぐこのシーンが浮かぶのです。なぜ、履歴書を読むだけで「人生」そのものを読み取れるのだろう。私の解釈は、目の前の人物と、その人物が書いた履歴書との対比、でした。口先だけ適当なこと言ってても、その人の経歴上あり得ないことなら、すぐバレるのです。逆に、ん?なんでこういう経歴の人がこんな見識やスキルを持っているのだろう?と突っ込んで聞くと、たいてい意外なドラマが聞き出せます。徹底的に履歴書ベースでハナシを聞くことで、その人となりがわかるのです。



ようやく本題です。「えっ」
こういうハナシをするとたまに食いついてくる人がいます。「人となりはわかるにしても、じゃあ採用するかしないか、どんなポイントで判断するんですか?」と。

聞かれたらマジメに答えます、「いくつかありますが、ええと、まず、





盗癖がないこと…」

というとたいてい爆笑されるのです。冗談を言っていると思いやがるのです。冗談なんかじゃありません、冗談だったらこう言いますよ、となりの家に、塀が出来たってねえ、ブロック。

「お前が冗談がうまいのはわかったからはよ結論行け(´・_・`)」

おわかりになりましたか?ブラック企業の採用のポイントが。要するに、社内秩序を乱す最低レベル以下を確実にはねることが最重要課題なのです。そんなレベルの人材しか来ないんですから。

冒頭で言ったブラック企業に来る人材は精神論を叩き込まないと使えない、というのは、つまりそんなレベルの人材しか来ないからです。来ない理由はひとつしかあり得ません。給料が安いからです。

ホワイト企業は給料が高い上にブランド力もあり、自然に優秀な人材が集まります。その一方でそんな力のないブラック企業では、「この人物には果たして、盗癖は有るか無いか…」って、そんなレベルから考えなければなりません。ホワイト企業しか知らない人からすれば想像を絶する世界が、そこには広がっているのです。現場からは以上です。

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