フライデー事件で「ビートくんの気持ちはよくわかる」と後藤田官房長官は言った
正直「リンク先をごらんください」で、ハナシは終わりなんですよねー。時系列で、詳細に事件の経緯が書いてあって、すばらしい資料だと思います。
この記事では、少々補足を。
当時の世相は、これからバブル時代に突入するまさにジャストのタイミングです。まだまだ社会は荒々しくダイナミックで、戦後の文化が成熟に向かう中で様々な摩擦が起きていた。その象徴的な事件だったと思います。
あくまでも、たけしさんの中では私闘、ビートたけしとフライデーのただのケンカ。そういうつもりだったと思います。ですが、それがたまたま、そういう時代の流れの中でちょうどよくやり玉にあげられた。
そういうわけで世間の声としては写真週刊誌という「あまりよろしくない新しい文化」を攻撃する、格好のタネを提供した事件となったわけです。
これは、たけしさんとしては非常に心外だったと思います。
一説によると、当時の官房長官後藤田正晴さんまでが「ビートくんの気持ちはよくわかる」とマスコミに語ったことについて、たけしさんは「ビートくんはないだろう。せめてたけしと言ってほしいね」と寂しげに語った、とか。
……いや心外なポイントはそこじゃないだろう(´・_・`)フライデーが世間にスケープゴートとして吊るしあげられている状況にそうじゃねえだろう、というのと、そういう状況を生んでしまった自分への後悔の念、と。
リンク先を見ると、その後のたけしさんの「不謹慎な言動」「大炎上」という状況が見て取れます。これねー、今の、ネット炎上を見慣れた目から見ると、どうも不自然だな、という気がします。もしかして、わざと炎上しようとしたのではないか。
今考えると、この事件が戦後の表現規制の大きなターニングポイントになりえたかもしれないのです。なにしろ、官房長官までがたけしさんを擁護し、マスコミを非難するような状況ですからね。自分が悪者になって、その流れを止めようとしたのではないか。
そんなわけで私は、いまだに、”一般的にはあまりよろしくはないが、自分の気持ちとしては共感できる”という状況に出会うとつい、「ビートくんの気持ちはよくわかる」と言ってしまうのです「って、知らねえよ!(´・_・`)」。
以上でーす。
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